真留句はこう言った コロナ以後9
お米、ネズミ、コロナ感染者
冬、生鮮食品が長持ちするこの季節はコロナが長持ちする季節でもある。
真留句の友であり弟子であるムカデが真留句に問いかけた。
ムカデっち「我が友、真留句よ、君に尋ねたい事がある。私の知りあいの蟻がこのような事を言っていたのだ;『コロナの感染者数は人口比で見ると僅かなパーセントであり、死亡者数も交通事故による死傷者数や自殺者数に比べると少ない。だから人間たちはコロナを恐れ過ぎているのではないか、もっと楽観視しても良いのではないか』と。
私自身はコロナに対して油断すべきではないし世論もだいたいはそんな雰囲気なように見受けられます。しかしアリっちの言う事にも一理あるように思われます。
それで、少なからぬ人々が飲み会にも行けば、圏外を越える移動もするのも無理のない事のように思えます。
コロナ対策で経済活動を制限して、その影響による生活困窮による死亡者、それから人々の生活への支障という事を秤にかければ、秤は経済活動制限による害の方が重いというジャッジを下すかも知れないと。
そこでこの事に関する、君の見解を聞かせて欲しいのだ。」
真留句は答えた;
真「私はコロナを甘く見るべきではないと考えている。その理由はいくつかある。1つはコロナがまだ未知の部分が多いのもである事。
また罹患後の後遺症も軽視できない。
だが私が一番、ポイントだと思うのはその感染者数の増加の仕方、振る舞いにあるのだ。
感染者の人数というのは、もし手洗いやマスク、コロナ3密を意識するとか、罹患者の隔離いうことをせずに普通に生活するならば、指数関数的増加、即ち、ネズミ算なり利子つきの借金なり、噂の広まり方ような増え方をするのだ。
これは急激な増加の仕方をする。油断できない。
あるエピソードを話そう。
昔、ある殿様が手柄を立てた家臣にどのような褒美が良いか尋ねた。家臣が応えて言うには『将棋盤のマス目に1日目はお米1粒、2日目は2マス目に2粒、3日目には3マス目に4粒、4日目には4マス目に8粒・・・・という風に81日目まで倍々にお米を下さい』
と言った。殿様は『そんなもので良いのか、欲のないやつじゃのう』と言った。
ところが数日後、別の家来が言うには『大変です、81マス目までのすべてのお米はこの国の全てのお米をかき集めても足りません』と言った。
私には、コロナの感染者数の人口比の少なさや、死亡者の交通事故死や自殺者数との比較で少ないという考えは、ちょうどこの殿様が、はじめの10日あたりまでの16粒なり256粒が大した数でないと考えているのと同様に私は思う。
故に私もコロナを甘く見るべきではないと考えるのだ。
ちなみに、32日目、32マス目には40億粒を越える。
なおこの倍々の比率というか利子率2はコロナについては現実には変動する。気候や人種の免疫の体質、人の位置、配置、それから人の心構え、意識の持ちようなどでだ。しかし、要因は多すぎて私には網羅的には列挙できない。
利子率に影響を与える要因のうち気候やウィルスの性質といったものをコントロールするのは難しい。人がコントロールできるのは人為的要因のみだ。経済活動、飲み会に行く、行かない、生活のスタイル、そして意識、心構え。
特に意識と心構えこそは、人為的要因で利子率を下げる行動のスタート地点、出発点になる。
だから、政府やメディアは時として過剰なり、意図的とも思えるほどコロナの害をアピールし注意を喚起してるのだろう。」
真留句はこう言った。
ムカデっち「今度、アリっちに会ったらそう言ってみるよ。」
ムカデはそう言った。
※ 真留句はこう言った コロナ以前-20 真留句、世界の中心でiを叫ぶ
で32日目にお米が40億なり50億になる事の計算も書く予定です。数学に興味ある方はそちらもどうぞ。